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​公文式学習を行っている方の事例です。

Dさん(20代、男性)

算数:スタート教材…4A教材(1~50の数字の書きの力をつけ、数表の読み、数書を通   

               して数の並びの理解を深める教材。)

       現在…C教材(九九・2桁のかけ算・割り算を学習する教材。)

 

 学習当初は間違えてしまったことをなかなか受け入れられず、100点でなければ席に戻るのもためらう様子が見受けられていました。コツコツと学習を重ねる中で「直して100点なら大丈夫」と間違いを受け入れ、落ち着いて修正する力が付いてきました。つまずいたところや時間がかかりすぎたところは、何十回と復習をし、確実に理解度を高めてきました。

 この繰り返し学習を通してAさんの学力の定着のみならず、自己肯定感を高め、「自分でやり遂げたい」という前向きな気持ちを育むことにもつながっています。それらを日常生活にも般化させることで、ご本人のできることを増やしていっていただきたいと思っています。

 

 

 

Eさん(30代、女性)

国語:スタート教材…6A教材(10字程度のひらがな文をスラスラ音読する教材。)

                     現在…BⅠ(文章の骨格となる主語と述語や文章を詳しくする修飾語を学び、構文力を鍛える教材。)

 

 先天性の疾病により発語に難しさのある方で、生活場面でも「自分の伝えたいことを相手に伝えづらいもどかしさ」を感じていらっしゃいました。

「自分の気持ちを相手にきちんと伝えたい」というご本人の想いに近づくために、公文式学習の中でも読み・書きの力を養ってきました。

 「なしは まるい」という二語文や「なにが どうする」というような文の基本形を学習する単元を学習し、現在では「主語と述語」という文章の構成を理解する単元まで進んできました。ご本人の中の語彙も増え、自分の言葉で伝えられたという成功体験を積み重ね、それを自信にしていくことで音読に粘り強く取り組んだり、手帳にその日の出来事をまとめたり、と学習や日常生活でも意欲的に読み書きに取り組むBさんの姿があります。

 

 

 

Fさん(40代、女性)

算数:スタート教材…6A教材(10までの数字が読めて楽に数唱ができる力をつける教材。)

       現在…3A教材(数表の読みの力、数書力を活かして+1~+3を学ぶ教材。)

 

 日常生活や作業場面において就労訓練の積み重ねには個人差があります。そこでも公文式学習の“ちょうど”の学習が活かされています。この方は作業力を高めるため目標時間を設定し学習に取り組んでいます。プリントごとに設けられている完成時間も参考にしながら、ご本人の作業力を高めるスモールステップを設定し、それを達成することで自信をつけてきました。

難しい教材をどんどん学習するのではなく、本人が楽しみながら自分の力で100点を取れる“ちょうど”の教材の提供は脳の活性化にもつながり、作業力の定着や積み重ねてきた力の維持をすることにも効果を発揮しています。“ちょうど”の学習で得られる達成感は自信になり、ご本人が意欲的に就労訓練に取り組む土壌を養うことになっています。

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